大阪(梅田)の結婚相談所kotopuro 代表の岩田です。
結婚相談所でよくみかける「成婚率」この定義や基準が統一されていないため、分かりづらいのが現状です。
「少しでも成婚率の高い相談所に入りたい」という気持ちは理解できますが、実は公表されている「成婚率」は、ほとんど意味がない数字である。ということをお伝えすることになります。
成婚率の定義がない
結婚相談所に入会相談に来られる人で、
「こちらの相談所の成婚率を教えてください」
「成婚率の高い相談所に入会したい方が良いですか」
など、成婚率を気にされる人がいます。
そもそも、結婚相談所の成婚率ってどういう数字なのでしょうか。
「成婚率」という単語だけが一人歩きをしていて、明確な定義を理解している人は少ないのです。
また、「成婚率」の算出方法も統一されていないため、みなさんが数字に惑わされてしまうのも、無理はありません。
数字で出す以上は、
・母数や範囲、条件を明確にする必要があります。
しかも、「成婚」の定義でさえ、結婚相談所によって異なることも、あまり知られていません。
成婚率の計算方法が統一されていない
「成婚率」を計算する方法が統一されていないため、各結婚相談所が発表している数字を比較することに意味がありません。
・成婚者数÷全退会者数
・成婚者数÷登録会員数
・年間成婚者数÷毎月の平均活動会員数
・年間成婚退会者数÷年間平均在籍会員数
など、各相談所により計算方法が異なっています。
例えば、
会員数100名 昨年の成婚退会者10名 全退会者20名の結婚相談所の場合
成婚者数÷全退会者数 で計算すると
成婚退会者が10名 全退会者が20名なので 成婚率は50%となります。
成婚者数÷登録会員数 で計算すると
成婚退会者が10名 登録会員数100名なので 成婚率は10%となります。
と、一つの相談所も50%と10%という 全く違う数字になります。
さらに、対象を1年以内の入会者に限っている相談所もあり、ますます比較することは難しくなります。
各相談所が自由に計算方法を出せるため、どこからデータを抽出するかによって成婚率は大きく変動することになります。
結婚相談所以外での出会いも成婚になる
成婚率の計算方法が統一されていないことは前項で説明いたしましたが、実はもう一つ、意外なことがあります。
それは、「成婚者」についてですが、
成婚率というのは、「結婚相談所で出会った二人の結婚が決まった人の割合」と勝手に思ってしまいますが、相談所で婚活をしていても、結婚相談所以外での出会いで結婚が決まった人もいて、その人も成婚者数に含めている相談所もあります。
たとえば、
・結婚相談所で婚活をしていたけれど、知人の紹介してくれた人と結婚した
・婚活がうまくいかなかったけれど、同窓会で再会した同級生と結婚した
というような人です。
このような場合でも、相談所としては「登録会員が結婚した退会した」とう事実には変わりがないので、成婚退会者に含めると言われると間違いではない。ということになります。
「成婚退会」のタイミングが異なる
婚活サービスには、結婚相談所以外にも結婚情報サービスや婚活パーティー、マッチングアプリなど、さまざまなものがあります。
そして、それぞれのサービスにおいて、「成婚」とみなすタイミングが異なることはあまり知られていません。
結婚情報サービス(オーネット・ゼクシィ縁結び)
結婚を前提に交際を始めたら「成婚退会」
結婚相談所(IBJ・IBJ加盟店)
プロポーズをして、お相手から承諾を得たら「成婚退会」
これだけを比較すると、結婚を前提に交際を始めても実際に結婚するかどうかは、その時点ではわからないですよね。
成婚のタイミングが異なる以上、算出された「成婚率」は意味がない。という結論になります。
成婚率で結婚相談所を選ばない方が良い理由
ここまでご説明したとおり、「成婚率」は相談所により計算方法が異なるため比較できる数字ではありません。
もう一つ、計算方法が同じだったとしても、その数字を基準に結婚相談所を選ばない方が良い理由があります。
成婚率の算出母数について
成婚率の計算方法はさまざまですが、基本的に相談所の会員全員が母数となることに変わりはありません。
結婚相談所には、各年代の男女が登録しています。
中には20代女性が多い相談所もあれば、40代50代の男性が多く登録している相談所もあります。
20代の女性が多い相談所の成婚率は必然と高い傾向になり、40代の男性の参考にはならないでしょう。
加えて、会員の婚歴や年収・学歴などにより条件が違ってくるので、成婚率は本当に意味がないものなのです。
成婚率が高い=結婚できるではない
結婚相談所を選ぶ際に気になる「成婚率」という数字ですが、前項でも説明したとおり、「成婚率」そのものが意味がない数字です。
結婚相談所を選ぶ際に一番重要なことは、自分に合っているがどうかです。
自分の人生の中で大きな分岐点となる結婚に関わってくれる担当者には、誰にも話したことがないようなことも相談できた方が良いです。その際には担当者との相性が悪ければ、相談できる関係にはなれません。
相性が良い担当者には、相談もでき、的確なアドバイスを受けることもできます。
つまりは、担当者との相性が悪ければ、いくらその相談所の成婚率が高くても意味がありません。
担当者との相性と共に見るべきなのは、その相談所の方針です。
結婚相談所にも、さまざまな方針があります。
- どんどんお見合いをしましょう
- 婚活男性はまずは外見を整えましょう
- 長期的にゆっくりお相手を探しましょう
- 1回のお見合いを大切にしましょう
など、自分に合う方針で運営されている相談所を探すほうが、成婚率が高い相談所を探すよりも良い結果に繋がることは明白です。
まとめ
気になる「成婚率」ですが、
- 「成婚」の定義が異なるので、成婚率を比較することは意味がない
- 成婚率の計算方法が異なるので、比較できない
- 条件が異なる人の成婚率は参考にならない
ということが、おわかりいただけのではないでしょうか。
中身のない「成婚率」に惑わされずに、自分に合う相談所はどこかという観点で相談所選びをしてください。
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